Cruise
Tips
私の経験からのクルーズへのヒントになるトピックをいくつか挙げてみます。
(本文章は1996年秋の時点で書いていますので、現在の状況にはそぐわない箇所もありますが、敢えて当時の文章のまま記録として残してあります。ご留意ください)
[船の規模/客層]
いずれの船も7万トン超級のいわゆるメガシップですが、プリンセスの2船が乗客数1600人であるのに対し、RCCLは2500人とさらに特大級です。テンダーボートの上下船をはじめ、あちこちで行列することが確かに多くありました。ただし、我慢ならないほどということは無く、食事のサーブ等は全く問題ありませんでした。客層はプリンセスの方が年齢層が若干高く、RCCLの方がいくらかカジュアル向きでした。RCCLでは年輩の方ももちろんいますが、我々程度の年齢が半数方はいたと思います。
最近日本の客船報道では「リタイアした世代に飛鳥の世界一周が大好評」のような記事が目立ちますが、彼の地では完全にオールラウンドの年齢層の乗客をターゲットにしています。船の設備は考えられるほとんどが揃っていますので船によって差が付きませんが、細かいところで、プリンセスの船では自分で洗える無料ランドリーがあったので実はとても助かりました。(有料のランドリー/クリーニングはどの船にも当然ありますが。)
[食事のテーブルで]
どの船も食事はおいしいのですが、今回のRCCLはよりおいしく感じられました。個人的に米国本土ではどこで何を食べてもあまりおいしく感じられないにもかかわらず、船の食事は何を食べても本当においしいと思います。よく船では1日中どこかで何か食べられると言われますが、その点ではプリンセスの船ではセールスポイントであるおいしいピザが昼間はいつでも食べれらるのが特筆ものです。
いずれにしてもごく普通に食べて、朝、昼(どちらもしっかりたっぷり食べる)、ハイティーやアフタヌーンスナック、ディナー、ミッドナイトビュッフェ、と1日5食となりますので、これを1週間続けると確実に胃拡張気味で、帰国後は逆にひもじい思いをしてしまうことになります。
ミッドナイトビュッフェまでおいしく食べるためにはファーストシッティングが望ましいのですが、セカンドシッティングのほうが寄港地でぎりぎりまで外出することができるので、シッティングの選択は悩ましいところです。私は初回はファーストでしたが、前回、今回とセカンドを希望しました。
[客室の選択から予約まで]
最初のクルーズでは国内の代理店で予約しましたが、2回目以降は米国の代理店に直接の照会を試みました。米国誌で"Cruise
Travel"等の専門誌に多数広告が載っていますので、電話やファックスで照会するとほとんどのところで丁寧に回答してくれますし、ディスカウント料金も期待できます。厚いカタログも(当然英語版ですが)すぐに送ってくれましたし、2度とも問題なく処理できた上、ディナーのテーブルに代理店からのワインの差し入れのサービスまでいただきました。若干不安もありますが、より自分の旅をアレンジしてみたい方には一つの方法といえるのではないでしょうか。
キャビンについては初回のスイートルームはさすがによい部屋でしたが、2、3回目の一般のアウトサイドキャビンで全く不自由はなく、とても快適な1週間でした。細かい装備としては、プリンセスのキャビンには冷蔵庫とダイアル式の金庫があり、これはとても便利でした。
[3度のクルーズを経て感じること]
最初のクルーズではクルーはほとんどイタリア人とイギリス人中心でしたが、2回目、3回目と確実によりインターナショナル化が進んでいたと思います。具体的にはインド、フィリピン、ポルトガル、スペイン、ジャマイカ、等々、ほとんどあらゆる国々からの乗員が揃っていました。今回のRCCLではクルーのネームプレートも「名前
FROM 出身国」の形で表記されており、国際化を強く感じさせられました。
3回を通じて自分達以外の日本人乗客は2度目の時に1人、ブロンド美人の奥様をつれた年輩の男性がいらしただけで、他には皆無でした。今時、1週間旅行して日本人に会うことがないということは、旅の非日常性を強く感じさせる点で私にとってカリブ海クルーズの魅力のひとつといえると思います。ただ、来日経験ありという乗客やクルーには毎回出会い、話も弾みました。
[総じて]
クルーズの魅力は
- おいしく楽しい食事(本当においしい。また1週間を通じてのテーブルメイトと親しく食事が楽しめる)
- 究極のパックツアー性(ホテルと交通機関とエンターテイメントその他諸々がオールパックされていて、結局はとても楽)、
- 不思議な非日常性(1週間にわたる船上での生活と乗客クルーの一体感といったものが都市ホテルの滞在ともリゾートホテルの滞在とも似て非なる感覚をもたらす)だと思います。
逆に短所?は
- なかなかのんびりとはできない(何でもおもしろいのでつい動いてしまう)
- ついつい食べ過ぎる、
- 寄港地での滞在時間が限られるため、1カ所をじっくり楽しむには向かない、といったところかと思います。
またカリブの魅力はその根っからの明るさと素晴らしい自然に尽きるかと思いますが、独断と偏見でのベストプレースを3つ。
セントトーマスのシャーロットアマリーのすがすがしい朝、なぜか懐かしささえ感じさせるオールドサンファンの街並み、トゥルムのマヤ遺跡から望むどこまでも青い海、です。
私も一介の会社勤めですので、クルーズのための休暇取得には本当に苦労しますが、休暇の楽しみとして、知らない世界に触れられる機会として、リフレッシュとして、確実にその価値は高いと確信しています。まだ未体験の方、特にカリブを思いながらなかなか踏み切れない方は論より証拠、是非ともご体験されることを強くおすすめします。私も早速次のクルーズのプランを楽しみにしつつ、日々の生活のエネルギーとしたいと思います。
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1996